クリスタのレイヤー合成モードを全種類紹介!違いを理解してイラストの表現の幅を広げよう!
こんにちわ、中村ありす(@alicetti1214)です。
今回はクリスタの機能・レイヤー合成モードについて解説します!
デジタルでイラストを制作する際、影やハイライトの色が変に浮いてしまい、思った通りにイラストが完成しなかった経験はありませんか?
そんな時は、CLIP STUDIO(クリップスタジオ)の機能「レイヤー合成モード」を活用してみましょう!
表現の幅が広がり、イラストがより良くなりますよ。
- クリスタでカラーイラスト・漫画を描く人
- レイヤー合成モードの使い方が分からない人
目次
- 1 クリスタの合成レイヤーモードとは
- 2 クリスタのレイヤー合成モード一覧
- 2.1 レイヤー合成モード(1) 通常
- 2.2 レイヤー合成モード(2) 比較(暗)
- 2.3 レイヤー合成モード(3) 乗算
- 2.4 レイヤー合成モード(4) 焼き込みカラー
- 2.5 レイヤー合成モード(5) 焼き込み(リニア)
- 2.6 レイヤー合成モード(6) 減算
- 2.7 レイヤー合成モード(7) 比較(明)
- 2.8 レイヤー合成モード(8) スクリーン
- 2.9 レイヤー合成モード(9) 覆い焼きカラー
- 2.10 レイヤー合成モード(10) 覆い焼き(発光)
- 2.11 レイヤー合成モード(11) 加算
- 2.12 レイヤー合成モード(12) 加算(発光)
- 2.13 レイヤー合成モード(13) オーバーレイ
- 2.14 レイヤー合成モード(14) ソフトライト
- 2.15 レイヤー合成モード(15) ハードライト
- 2.16 レイヤー合成モード(16) 差の絶対値
- 2.17 レイヤー合成モード(17) ビビットライト
- 2.18 レイヤー合成モード(18) リニアライト
- 2.19 レイヤー合成モード(19) ピンライト
- 2.20 レイヤー合成モード(20) ハードミックス
- 2.21 レイヤー合成モード(21) 除外
- 2.22 レイヤー合成モード(22) 除算
- 2.23 レイヤー合成モード(23) 色相
- 2.24 レイヤー合成モード(24) 彩度
- 2.25 レイヤー合成モード(25) カラー
- 2.26 レイヤー合成モード(26) 輝度
- 3 クリスタのレイヤー合成モードの使用例① 影とハイライト
- 4 クリスタのレイヤー合成モードの使用例② 雰囲気を変える
- 5 クリスタのレイヤー合成モードの使用例③ キャラクター演出
- 6 クリスタのレイヤー合成モードを利用してイラストを魅力的にしよう!
クリスタの合成レイヤーモードとは
クリスタの機能「レイヤー合成モード」とは、下のレイヤーに描かれた内容に対して、効果を付けられるレイヤー機能のことです。
クリスタのレイヤー選択画面上部にある「合成モード」を変更すると、イラストの雰囲気や見せ方を調整できます。
今回はクリスタで選択できるレイヤー合成モードを全種類紹介します。
上のレイヤーの合成モードを変更して、下のレイヤーに対してどのような影響を及ぼすのか確認してみましょう。
クリスタのレイヤー合成モード一覧
クリスタで使用できるレイヤー合成モードを順番に紹介します。
ぜひ説明を見ながら自分の絵でも実践していただき、効果の違いを確かめてみてください。
レイヤー合成モード(1) 通常
不透明度100%であれば、下のレイヤーが透けて見えることはありません。
レイヤーを新規作成した際のモードです。
レイヤー合成モード(2) 比較(暗)
下と上のレイヤーを比較したとき、下の色より暗い上の色が残り、下の色より明るい上の色は下の色と合成されます。
レイヤー合成モード(3) 乗算
上と下のレイヤーの色を掛け合わせます。
暗い色同士が重なるほど、より暗くなります。
多くの方が影を塗るときに活用しています。
レイヤー合成モード(4) 焼き込みカラー
下のレイヤーの色を暗くしてコントラストを強調した後、上のレイヤーの色を合成します。
レイヤー合成モード(5) 焼き込み(リニア)
下のレイヤーの色を暗くした後、上のレイヤーの色を合成します。
レイヤー合成モード(6) 減算
下のレイヤーの色から上のレイヤーの色を引いて合成します。
合成後は元の色より暗くなります。
レイヤー合成モード(7) 比較(明)
下と上のレイヤーを比較したとき、下の色より明るい上の色が残り、下より暗い上の色は下の色と合成されます。
レイヤー合成モード(8) スクリーン
上と下のレイヤーの色を反転した状態で掛け合わせます。
乗算の反対の効果が得られます。
合成後は元の色より明るい色になります。
レイヤー合成モード(9) 覆い焼きカラー
下のレイヤーの色を明るくします。
色のメリハリは弱くなります。
レイヤー合成モード(10) 覆い焼き(発光)
「覆い焼きカラー」よりも強い効果を得られます。
レイヤー合成モード(11) 加算
上と下のレイヤーの色を足して合成します。
デジタルの場合は、色同士を加算すると明るい色になります。
レイヤー合成モード(12) 加算(発光)
「加算」よりも強い効果を得られます。
レイヤー合成モード(13) オーバーレイ
上と下のレイヤーの色を判断して、明るい部分はより明るく、暗い部分はより暗くします。
明るい部分は「スクリーン」、暗い部分は「乗算」の効果が得られます。
レイヤー合成モード(14) ソフトライト
明るい色同士を重ねると「覆い焼き」のように明るく、暗い色同士を重ねると「焼き込み」のように暗く合成されます。
レイヤー合成モード(15) ハードライト
明るい色同士を重ねると「スクリーン」のように明るく、暗い色同士を重ねると「乗算」のように暗く表示されます。
レイヤー合成モード(16) 差の絶対値
下から上の色を引いた色の差の数値を、色に変換して表示します。
レイヤー合成モード(17) ビビットライト
上の色に応じて、コントラストに強弱をつけて合成します。
明るい色を重ねると「焼き込み」を適用して明るくし、暗い色を重ねると「覆い焼き」を適用して暗くします。
レイヤー合成モード(18) リニアライト
上の色に応じて、明るさを増減して合成します。
レイヤー合成モード(19) ピンライト
上のレイヤーの色に応じて、下の色を置換して合成します。
レイヤー合成モード(20) ハードミックス
「差の絶対値」よりコントラストが低めに合成されます。
レイヤー合成モード(21) 除外
上のレイヤーのRGBの各値を、下のレイヤーのRGBの各値に追加して合成します。
レイヤー合成モード(22) 除算
下のレイヤーのRGBの各値を、上のレイヤーの明度で割って合成します。
レイヤー合成モード(23) 色相
下のレイヤーの明度と彩度の値を維持したまま、上のレイヤーの色相を適用します。
レイヤー合成モード(24) 彩度
下のレイヤーの明度と色相の値を維持したまま、上のレイヤーの彩度を適用します。
レイヤー合成モード(25) カラー
下のレイヤーの明度の値を維持したまま、上のレイヤーの色相と彩度を適用します。
レイヤー合成モード(26) 輝度
下のレイヤーの色相と彩度の値を維持したまま、上のレイヤーの輝度を適用します。
クリスタのレイヤー合成モードの使用例① 影とハイライト
レイヤー合成モードの種類を確認できたら、実際の使い方を確認してみましょう。
今回はよく使われる方法を3つ紹介します。
参考にしながら、自分好みの設定を探してみてください。
1つ目の使用例は影とハイライトの描写です。
影を塗ったレイヤーの合成モードを「乗算」、ハイライトを「スクリーン」に変更することで、ベース色に馴染んだ影やハイライトにできます。
他にも、影は「焼き込みカラー」、ハイライトは「加算」などの合成モードもおすすめです。
また、影やハイライトを塗る色を変えることで、イラストの雰囲気も変えられますよ。
イラストに合わせて色々試してみてください。
クリスタのレイヤー合成モードの使用例② 雰囲気を変える
2つ目の使用例はイラストの雰囲気・時間帯を変える方法です。
使おうと思った背景素材が昼の明るい配色しかない場合、背景レイヤーの下にオレンジで塗りつぶしたレイヤーを用意して、背景レイヤーの合成モードを「ハードライト」に変更すれば、夕方の背景になりますよ。
背景素材が1つあれば、合成モードを変更してすべての時間帯を表現できますよ。
- 元の画像
- オレンジ色のレイヤーを追加、画像のレイヤーを「ハードミックス」に変更
- 変化後の画像
クリスタのレイヤー合成モードの使用例③ キャラクター演出
3つ目の使用例は、キャラクターの演出です。
アニメやゲームでキャラクターを紹介するイラスト演出が、レイヤー合成モードを使えば簡単にできます。
まずはキャラクターのイラストと背景を用意します。
背景は明るい色を使いましょう。
キャラクターのレイヤーを「複製」→「移動」→「拡大」して、元のイラストの背後になるように配置します。
そして、複製したキャラクターのレイヤー合成モードを「オーバーレイ」に変更しましょう。
すると、背景にキャラクターのシルエットが配置できます。
- 複製したレイヤーを「オーバーレイ」に変更
- 変更後
クリスタのレイヤー合成モードを利用してイラストを魅力的にしよう!
今回はクリスタの機能「レイヤー合成モード」について紹介しました。
レイヤー合成モードを利用すればイラストの表現の幅が広がり、より自分らしいイラストを制作できるようになりますよ。
ただし、レイヤー合成モードの使い方は自由度が高いため、使いこなすまで時間がかかります。
まずは今回紹介した使用例を参考にしながら色々と試して、自分好みのレイヤー合成モードの組み合わせを見つけてみてください。